独裁者が教える!サラリーパーソン向けのリーダー論―「51歳の左遷」からすべては始まった 大逆転のリーダーシップ論 川淵三郎

目次
プロローグ --「51歳の左遷」からすべては始まった
第1章 指導者の流儀
第2章 組織に生きる
第3章 人間力を磨く
第4章 夢を追いかけて
エピローグ --いくつになっても夢を追い続ける

この本のタイトルなんですが、よく考えてみるとスゴイことだと思います。だって、51歳にして左遷されるんですよ(汗)自分がこの年になって、左遷されたらって考えるとビビッちゃいますね。
若いうちなら、いくらでも自分を立て直すことができるのかもしれません。ただ、51歳からできることって、普通の人なら多くはないと思うのですが、川淵キャプテンは違ったんです。
先日、川淵キャプテンの講演会に参加させていただいて、その場でも、ご本人がおっしゃっていたのですが、川淵キャプテンご自身は、サラリーマン時代の方が人生では長いそうなんです。
ずっとサッカー、サッカーとされてきた方なのかなぁって、勝手に思っていたんですが、実は、そうでもなかったんですね。
で、内容なんですが、参加させていただいた講演会の時の印象と同じでかなり魂がこもっていました。
そう、人間ってやっぱり魂で動くんだなぁって改めて感じました。それも素直に正直に、自分の信念を信じて行動していく。これが簡単にできるようで、そう簡単にできなかったりするんじゃないでしょうか。
組織に属していて、これ位ならいいかって思って不正を隠ぺいしていたり、上司に「自由に発言していいよ」って言われて、正直に問題だと思っていることを口にしたら、思いっきり怒鳴られたとか、最後に上司からは、「そんなに世の中、思いどおりになるわけないじゃないか」とか言われちゃって。これはどう考えても良くないと思っていても、これでいいかなぁって思っちゃったりして。

人間は、弱い生き物ですから。

川淵キャプテンは、自分自身に正直に生きてこられた方なんだなぁって。講演会を拝聴させていただき、この本を読んでみて感じました。だから、周りに敵が多いかもしれませんし、反発されることもあるでしょうし。
読売新聞社渡邉恒雄社長との対立の部分は、読んでいてとても面白かったです。プロ野球J.LEAGUEとの理念の違いなどで、対立していたとのことですが、ここでも、川淵キャプテンは一歩も引かないんですから。
私だったら、ビビってる。すぐに謝っちゃいそう(汗)
でも、川淵キャプテンはそこに深い信念があるからこそ譲れないでしょうし、渡邉恒雄社長から「独裁者」と言われても、あれだけJ.LEAGUEが成功していったのかもしれません。
確かに川淵キャプテンは、「独裁者」としてJ.LEAGUEを引っ張ってきたように映るのかもしれませんが、講演会 を聴いて、この本を読んだら、やっぱり日本サッカー界には、川淵キャプテンが必要だよなぁって思いました。
だって、サッカーに対して本当に熱いんですもの。
私は、この本を読んでからすっかり川淵キャプテンのファンになっちゃいました。2010年のワールドカップサッカーも、正直ピンときていなかったのですが、この本を読んだことにより、より身近なものに感じて。
また、サッカーに興味がなくとも、この本に関して言えば、ビジネスに充分に活用できる内容なのではないかと思います。だって、川淵キャプテンはサッカー界よりもサラリーマン時代のほうが長いのですから。人生の先輩の大切な体験談として、その考えを拝借するには、この本はうってつけなのではないでしょうか。
ロスタイムでも逆転できる。苦境は、乗り越えられる人にしか与えられないものであるって聞いたことがあります。
まぁ、率先して苦境を味わいたいって方はなかなかいないと思いますが、苦境になっても、なってしまっても、川淵キャプテンと同じような魂が自分の中にあれば、きっと乗り越えられると、そんな確信を持った一冊です。
「51歳の左遷」からすべては始まった (PHP新書)
4569709583


byゴリクン。
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