今時の若者は凄い!―わたしは、なぜタダで70日間世界一周できたのか? 伊藤春香


唐突に、皆さんは学生時代何をしていましたか?
今、もし、タイムマシーンにのって、学生時代の私に会えるのであれば、さんざん説教をして、この本を読ませたいです。
時間は万人にとって平等であり、その使い方でその人の人生は変わっていきます。その時々でしかできないことがあり、そのチャンスを逃すと、取り返しのつかない後悔におそわれます。
まあ、学生時代、そして20代の怠惰な生活への後悔が、今の私の向上心と探究心の原動力となっているのですが・・・・・・・・。
この本の著者である「はあちゅう」こと伊藤春香さんは、現在、広告代理店に勤務する社会人1年目の方なのですが、それは凄い、本当に凄い学生生活をおくっておりました。
女子大生カリスマブロガーとして、ブログ本を出版したり、プロデューサーとして活躍したり、勉学はもちろんのこと、とにかく、おもいっきり活動している、なんとも素晴らしい方です。
そして、本書のタイトルどおり、タダで世界一周をはたすのですが、それを果たすことのできたアイデアもさることながら、その行動力と、泥臭さ、実行したことの圧倒的な量の多さに脱帽せざるをえません。
単純に、世界一周をしよう!ということも、私のおバカな学生時代には考えもしませんでした。
将来のことも、目先の就職のことも考えず、ひたすら、遊ぶこと(何の遊びかは?)しか考えていなっかったんです。自分の知らないこと、遊びよりも楽しいことがあるということ、経験・体験を積むなどということなど微塵も考えず。
ですので、その頃のことで、無性に人に誇れることと言えば、人の倍以上の大後悔があるということ。後悔先に立たずを、身をもって知っていることです。それを教訓に、今を、今と、将来にむけて精一杯生きよう!と本気で思えていることです。
そして、ふと思ったのですが、本書を読んで、私が、「今、自分が20代であれば、あんなことや、こんなことができるのになー」と思ったように、今の40代や50代の人が私を見て、「あの歳なら何でもできるのになー」なんて思っているのではないかと気づいたのです。
40、50代になった時に、現在の20代の時のような後悔をしないよう、この30代を必死に生きていきたいですね。60代で後悔しないように、40、50代を必死に生きて、70、80代で後悔しないように、60代を必死に生きて。
本書を読んで、今、現在はわからない「今」という時間の価値を、痛切に思い出し、また学ぶことができました。
なんとなく、人生を見つめなおす本のような紹介になってしまいましたが、本書は世界一周の旅行記としても楽しめ、また、それをただで成し遂げた、スーパー女子大生の思考や、圧倒的行動量など、とにかく並みのビジネス書では太刀打ちできないコンテンツがぎっしり詰まっています。
そして、そして、何よりも、この「はあちゅうさん」の文章表現が、とてもきれいで、本人の等身大の思考や、その時の風景がリアルに目に浮かび、自分が一緒に世界一周している気分になれます。
男性の皆様、読んだらおそらく「はあちゅう」さんのファンになってしまいますのでお気をつけください。ビジネス書の合間に読む、超オススメの1冊です!

目次
第1部 タダで70日間世界一周できるかな?
 学生生活最後の年、これだけはやっておきたい!
 目標は決まった! でもお金がない!!
 世界一周と広告を絡ませてみたら……
 「炎上ブロガー」という過去
 いざ企業にアタック!
 社長の前でプレゼンテーション
 ほんとに協賛企業がついちゃった!
 「安全保障」は大問題
 雑誌連載が決まる!
 「世界一周ブログ」ヒット戦略
 旅の必需品もゲット!
 NTTレゾナントとの出会い
 人から人へ。出会いが広がる
 「君、社会をなめてるよね」
 初めての世界一周イベント開催!
 怒涛の7月! そしてアメリカでの日々
 9月、営業活動ラストスパート!
 世界一周ルート最終決定
 「いいめも」とのコラボレーション
 出発前、イベント連続開催!
 結局いくつのミッション?
 世界一周出発前夜
第2部 タダで70日間世界一周できました。
 いきなり、ブログ更新失敗!!
 サンチアゴで発狂!?
 念願のイースター島に上陸
 魔女市場のある街 ラパス
 真っ白な“世界の果て”ウユニ塩湖
 恐怖の長距離バス移動
 マチュピチュゲバラ気取り
 マドリードで買い物三昧!
 モロッコからサハラ砂漠へ!
 おそるべし、砂の脅威
 カイロの排気ガス
 おとぎ話に出てくるような街、ダハブ
 ナイロビの豪華ホテルでリフレッシュ
 サファリの洗礼に泣く
 自分自身と向き合う
 ヨルダン人の優しさに感激
 イスラエルでいきなり仕事漬け
 「嘆きの壁」で出会ったおじさん
 「人生は思ったよりもずっと楽しい」
 何もかもが混沌のインド
 インドで出会った人々
 ネパール行き航空券が7万円!?
 タージ・マハルへのバス、歌うインド人
 まさか……食あたり!?
 ふらふらでネパールへ
 念願の日本食
 いろんなことがあったインドにサヨナラ
 バンコクでマッサージ疲れ
 カンボジア、水上生活者のシンプルな生活
 いよいよ最終訪問国・ベトナム
 12月23日、70日ぶりの日本
 世界一周後のこと

わたしは、なぜタダで70日間世界一周できたのか?
4591111121


by大森陽介
にほんブログ村 本ブログ ビジネス書へ 応援よろしくお願いします!