なぜ、「できる人」は「できる人」を育てられないのか? 吉田典生

なぜ、「できる人」は「できる人」を育てられないのか?
なぜ、「できる人」は「できる人」を育てられないのか?吉田 典生

日本実業出版社 2005-12-08
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おすすめ平均 star
star一般論になっている部分が多い
star「できる人」とはどういう人で、その功罪は何なのか?
starその通りではあると思います

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最近人材育成の勉強が疎かになっていたので、その手始めに読んでみました。

2:8の法則や2:6:2の法則が物語るとおり、エリートだけを採用しても「できる人」「ふつうの人」「できない人」が出てくる。

その行動が大事なのだと頭では理解できても、そうすることが自分らしい行動だとは思えないからです。それを真似て行動に移しても、生まれてくるのは苦痛やプレッシャーです。

「やってみせ、言ってきかせて、させてみて、ほめてやらねば人は動かじ」

目標を引き出したり提示して明らかにすることや、それに取り組んだ成果に応じて処遇すること。はっきり言って、これは「できる人」の思い込みです。

常識の枠組みができていない子供みたいな大人は、この社会にたくさんいます。基本的なモラルを備えていないのですから、そこはもっと強烈に、徹底して踏み外してはならない道を理解させるべきです。

「達成の事実」と「未達成の事実」。それぞれが自分史の中で、対照的な地層を塗り重ねているのです。そこで固定化した発想や行動パターンに、現在のパフォーマンスは大きな影響を受けています。

一つできたら次、というように意識がプログラミングされている「できる人」がいるように、一つできたら終わり、という意識のプログラミングもあります。それは今ここにある意欲の違いで済む問題ではなく、これまでに形成されてきた意識の違いなのです。

自分に何が足りないのかについて、人に教えながら気づくということです。教えてもらう立場では「わかった」と思っていたことが、いざ人に教える立場に回ると、「十分に分かっていなかった」と気づくことがたくさんあります。

たしかに判断を下していく上で、「できる人」が正しくて、「できない人」が間違っていることが多いかもしれません。しかしいくら正しいことを主張しても、相手が正しく受け取らなければ、正しい結果にはつながりません。

「できる人」は「できる人」が持つ常識やハードルが高いので、「できない人」が持つ常識が理解できないもの。しかし、ほとんどの「できる人」はそれを知っているので、「できない人」に目線を合わせて対処している・・・・・・と、じつは勘違いしている。その答えは本書に書いてあるが、言っていることはとても頷けるのだが、なかなか実践するのには、難しい内容でした。

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