もうマニュアルしか見えない―社長の時間の使い方 吉澤大


ちょっと古いけどいいんじゃない?
社長だけに読ませるのはもったいない。一般社員だからこそむさぼり読んで、経営者の思考力を身につけろ!

目次
第1章 なぜ、社長の時給は下がりつづけるのか?
第2章 社長は昼にランチを食うな!
第3章 まず、効率よく稼ぐ手法を考案・選択する
第4章 できる社長は「他人にやってもらう」しくみ作りに時間をかける
第5章 「人脈形成」「情報・知識習得」も時間効率よくこなす
第6章 自由に動ける「社長ならでは」の時間管理術

どの立場・役職であっても、客観的な視点で物事の判断ができるのが、できる社員というもの。その能力を一番問われるのは、社長職であることは間違いないが、社長になってからでは遅すぎる。
本書は、経営者の目線で「仕事術」が学べる本。タイトルから察すると、「時間管理」のみの内容だと思われがちだが、「仕事術」全般に関して言及されている。
特に意識はしていなかったが、同じタイミングで読了した『先輩起業家が教える 走りながら考える仕事術!』と、内容が結構かぶる。かたや税理士で中小企業診断士、かたやメルマガコンサルタント。職業はまったく違えど、できるビジネスパーソンの創出方法は変わらないようだ。
数ヶ月前、部下の一人が異動した。私が休日のときに、職場を仕切ってもらっていた部下であったので、かなりの痛手である。さらに追い打ちをかけたのが、代わりの人員補充がないこと。つまり、私が休日のときは、大事な業務が滞るor溜まるのである。
業務上明らかに支障をきたすので、上司に苦情を申し入れたがまったくの他人事。つまり、休み明けに私を待っているのは地獄である。そんな精神的に追い詰められた状況を回避できないかと、お勧め本がないかTwitterでつぶやいたところ、スマイルシグナルさんから『夜と霧』がいいよ、と。
それはともかく、異動した部下の代わりはいないけど、ほかの部下や他部署の応援の人にも分かるような仕組みを作ろうと、本書を参考にマニュアル作りに励みたいと思う。以下、その重要性を一部引用してみた。
労働生産性を向上させる大前提は「マニュアル化」にある

・マニュアル化によって、「自分で問題を解決する手法を身につけるための基礎知識を提供する」ことを目指す。
・優秀な従業員一人の能力を上げるよりも、普通の人たちの点数を少しずつ上げるほうが全体の平均点は上がる。

感覚的な業務も実はマニュアル化できる

言語化されたマニュアルを活用することで、たとえセンスのない人間であっても一定のレベルに到達するまでの期間を圧倒的に短くすることができる。
・マニュアルを作る側も言語化という過程を通じて自分の作業ポイントを知り、場合によっては改善点そのものにも気づくことがある。

マニュアル作成は必要のない時点から取り組む

・時間的に余裕があるうちにマニュアル化に取り組み、忙しくなったときでも最小限の指導をするだけで、あとは「自主トレ」できる環境を作る。

「成功体験のコピー」のためにもマニュアル化

・「成功体験をコピー」することができれば、全体として効率よく稼ぐことができる。

「問題児の間違い」も重要なフィードバックになる

・「問題児の間違い」も失敗事例としてできるだけマニュアルに取り込む。そもそも他人には成功事例よりも失敗事例のほうが役に立つ。

チェックリストで「守備範囲」を明確にする

・守備範囲や仕事のゴールを知ることができる。
・「チェックの過不足」をなくすことができる。
・熟練者のうっかりミスを防ぐことができる。

その他、実際にマニュアルを作る方法も書いてあるが、今回は省かせていただく。なぜなら、私は過去に何度もマニュアルを作っており、自分で言うのもなんであるが、お手のものである。かといって、簡単に作れるわけではなく、手順を知っているという話であるが。
マニュアルを作るのは正直しんどい。取りかかるのに勇気もいる。私が十数年経験してきた、ルーチンなもの、感覚的なもの、それら全てを言語化してまとめなければならないから時間もかかる。しかも、仕事中には出来ないので自宅で進めなければならない。果たして、マニュアル作りに割ける時間はあるのだろうか?・・・・・・ないな。


やはり、チェックリストだけにしよう。

儲かる会社にすぐ変わる! 社長の時間の使い方
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by 具太郎
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