ナイスミドルへの道!―あたりまえだけどなかなかできない33歳からのルール 小倉広


私事ですが、先月、33歳になりました。気持ちは20代、体は50代、精神年齢は?です。
私の漠然たる目標の一つに、ナイスなミドルになることがあります。年齢的に、もう「ミドル」だろう!と突っ込まれるかもしれませんが、私の中のミドルは40代であります。
私の思い描く、ナイスミドルとは、仕事ができ、部下に慕われ、金銭的余裕もあり、年齢にあったお洒落をし、旅を好み、JAZZを楽しみ、映画に詳しく、ブランデーや、シングルモルトなどをたしなむ男。
そんな、ナイスミドルになるための道筋、必要な考え方、行動基準を、本書『あたりまえだけどなかなかできない 33歳からのルール』にて、100通りのルールを設定しています。
そのルールは、「生き方」、「仕事」、「キャリア」、「習慣」、「上司・部下」、「人づきあい」、「家族」、「衣食住」、「遊び」、「金」という、誰もが興味を抱くようなテーマに分かれて紹介されています。
本書の印象を一言で表すと、「白鳥」です。
綺麗で優雅に見える白鳥も、水面下では必死に足をばたつかせている。同様に、クールで、余裕があり、スマートに見えるナイスミドルだって、足をばたつかせて泳いでいるわけなのです。
本書の、100のルールのうち、「ズドン」とハンマーで頭を殴られたような衝撃のルールがありました。このルールを頭に植え付け、必ず実践していくだけでも人生が確実にかわります。
それは、仕事についてのルールで、「緊急でない重要事項で人生が変わる」というルールです。
「緊急でない重要事項」をどれだけ行ったかでその人の人生が決まる。「緊急でない重要事項」をこなせばこなすほど、人生は好転し、それを後回しにすればするほど、明るい未来はないということです。
「緊急ではない重要事項」とは、「将来への投資活動」や「問題を未然に防ぐ活動」のこと。
具体的に著者は以下のことをあげています。

・学習や自己啓発
・健康促進と運動
・仕事の改善や革新
・マニュアル化やフォーマット化
・新商品開発
・戦略立案や共有
・ビジョン設定と共有
・同僚や家族との人間関係づくり

これらの「緊急でない重要事項」を行えば行うほど、「緊急かつ重要事項」が減り、ゆとりが増え、理想に近づくと、著者は訴えています。
ゆとりを生むためには、仕事の時間を短くするしかありません。時間を短くするとは、その仕事自体のスピードをあげること。知っている仕事、わかる仕事、できる仕事が増えると、スピードはあがります。自分でわかる、できる仕事を増やしていくのです。
何もしなければ、何も変わらないので、わかる仕事も新しい知識も増えません。上記に、著者があげたようなことを実践しなくては、新しくて、大量の知識を習得することはできません。
「緊急であり、なおかつ重要である仕事」がたくさんあれば、必然的に追われる毎日になります。
「緊急であり、なおかつ重要である仕事」が減るということは、単純に仕事量が減るわけではなく、それを大量に裁く方法を身につけ、自分が変化することにより、緊急と思わなくなるほど、時間をかけなくても裁けるようになることなのです。アウトプットの量が増え、時間が減り、質があがるのです。
「緊急であり、なおかつ重要な仕事」が減れば、時間的ゆとりが生まれ、さらに緊急でない重要事項に力をいれることができ、好結果につながる。「緊急でない重要事項」を多くこなすことは、このような好循環をつくりだすのです。

「緊急でない重要事項」をたくさん行う。

まさに成功するために、必要な考え方であり、実践すべき行動指針であります。
このルールの他にも、多岐に渡る場面において、本当に有用なルールが盛りだくさんです。33歳という、年齢がひっかかってしまうかもしれませんが、素敵な人間、素敵なビジネスパーソンを目指す人にとっては、バイブル的なものになる1冊であります。超オススメです。

目次
第1章 33歳からの「生き方」のルール
第2章 33歳からの「仕事」のルール
第3章 33歳からの「キャリア」のルール
第4章 33歳からの「習慣」のルール
第5章 33歳からの「上司・部下」のルール
第6章 33歳からの「人づきあい」のルール
第7章 33歳からの「家族」のルール
第8章 33歳からの「衣食住」のルール
第9章 33歳からの「遊び」のルール
第10章 33歳からの「金」のルール

あたりまえだけどなかなかできない 33歳からのルール (アスカビジネス)
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by大森陽介
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