マーケティング論とことわざの関係―ことわざで鍛えるマーケティング脳 佐藤義典

ことわざで鍛えるマーケティング脳 (マイコミ新書)
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私がマーケティング理論の神と崇めている、マーケティング脳トレーナー佐藤義典さんの著書。
佐藤さんのマーケティング理論「戦略BASiCS」を「ことわざ」を通じて、さらに理解を深めることができる、という少し変わった切り口の内容です。

目次
一 戦場編 Battlefield
二 独自資源編 Asset
三 強み・差別化編 Strength
四 顧客編 Customer
五 メッセージ編 Selling message
六 心構え編 Mental Attitude

なぜ、ことわざなのか?
ことわざというのは、先人の培った知恵が凝縮された不変の法則であり、世の中の真理。ならば、理論を伴うマーケティングにも共通する点はあるのではないか、というのが発端です。そしてそれは、ものの見事にはまりました。

「凡事徹底」:単純なことを徹底的に
イエローハット創業者の鍵山秀三郎氏の著書で一躍有名になった言葉で、平凡なことを徹底的に行うことが重要という、言葉どおりの意味です。

単純なことを徹底してやる、この当たり前のことが非常に難しいと痛感できます。会社の事にしろ、個人の事にしろ、一つの物・事を忍耐の心を持ってひたすら継続し続ける、ということがかけがえのない大きな資産となり、強みとなります。
何か目標を掲げても途中で挫折する、一つ一つは単純なことであるのにかかわらず甘えが起きてしまう、そんな人間の弱さが「凡事徹底」ということわざの大切さ、深み、難しさ、を教えてくれます。
ことわざがどうこうという事を抜きにしても、戦略BASiCSは、誰もが知っておくべき有用なフレームワークではないでしょうか。マーケティングとは、マーケターだけのものではありません。業界問わず、ビジネス全般に必ず付いて回るものだからです。
こういう良い本は、本当に心から売れてほしいと願います。


by具太郎
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