母性の経営 久野康成/井上ゆかり

母性の経営
母性の経営久野康成

出版文化社 2009-06-11
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まず『母性の経営』ってタイトルに惹かれました。ピンクが基調の装丁も後押しして。
優しくて、温かくて、居心地が良い、そんな母親のような存在に焦点を当てた経営方法。
さらに言えば、大半の企業がそうである「目標達成型」経営を父性型経営と位置づけ、その場合に起こりがちな歪みを解決するための手法、それを母性の経営と呼びます。

目次
第1章 経営問題の解決には、「母性」が必要!?
第2章 仕事が上手くいかないのは、コミュニケーションのせい?
第3章 会社選びと男選び!?
第4章 仕事・家庭・自分 何が一番大事?
第5章 母性の経営マネジメントセラピー
第6章 顧客と社員を満足させる感動経営
第7章 告白

本書は、新人女性マネジメントセラピストが、ある企業の様々な悩みを持つ社員を相手にカウンセリングしながら、なぜ経営に「母性」が必要なのかを分かりやすく説いています。
特に分かりやすかったのが、「2:6:2の法則」を使った説明。集団・組織というのは、「優秀な人2割、普通な人6割、問題ありな人2割」に必ず分かれるというあの法則です。
父親の役割は、社員に風船をつけることにより上昇させ、母親の役割は、社員のおもりを外すことによって上昇させる。つまり、経営には「父性型」と「母性型」両方の役割が必要であり、かつそれらが同じ方向性を持つことにより、より強い組織が出来るという考えです。う〜ん、説明がヘタだ(汗)。

父性型
・経営理念に基づき、ビジョンを確立
・あるべき行動方針を伝える
・企業の顔となり社員を率いる

母性型
・経営視点を持った、キャリア開発
・個人のワークライフバランス構築
・社員のモチベーションの底上げ
・経営視点からのフォローアップ

また、個人の成長にも焦点が当てられているので、組織運営に携わっている人以外にも参考になる点は多々あります。
例えば、「器の大きさ測定」。
時間軸(日・週・月・年・世代・世紀)、愛の広さ(自分・家族・友人・仕事仲間・社会・人類)、思考の広さ(課・部門・自社・産業・世界)の3つの物差しを使い、器の大きさを調べます。この結果は図で表わされるので、自分の器の小ささがモロ露呈されるのでショックです。もうちょっとしっかりがんばりたいです。
他にも「コミュニケーションワーク」や「ライフカレンダー」など、やる価値の高い課題がいくつかあるので、ぜひ試してみてください。

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