ザ・チョイス エリヤフ・ゴールドラット

ザ・チョイス―複雑さに惑わされるな!
	岸良 裕司 三本木 亮 ダイヤモンド社 2008-11-08 売り上げランキング : 11270 おすすめ平均 ザ・ゴールよりも洗練されている ラテラル・シンキングとTOCのコラボ 意味が分からない・・・ Amazonで詳しく見る by G-Tools

非常に残念だ。本書におけるゴールドラット博士の主旨が読めない。
私の読書レベルが低いのかもしれないが、衝撃を与えた『ザ・ゴール ― 企業の究極の目的とは何か』がウソのようだ。
どうも今回は「企業」だけでなく「人」という概念を取り入れたことが、しっくりこない原因のようだ。
本の構成も好きになれない。博士と娘の会話を軸として進んでいく物語、合間合間に挟まれる「レポート」の煩わしさ、物語をドラマティックにさせる効果のある登場人物の少なさ・・・、どれも同じ人が書いたと思えない作品である。
特に今回の舞台は小売業なので、私のテリトリーである。本書で書かれているような解決策は、現実では当たり前のように行われていることであって、特別目新しさもなかった。
「ものごとは、そもそもシンプルである」にはじまる博士の教えの数々も、どこかで見聞きしたようなことばかり。期待していたので、本当に残念である。