影響力の武器[第二版] ロバート・B・チャルディーニ

影響力の武器[第二版]―なぜ、人は動かされるのか
影響力の武器[第二版]―なぜ、人は動かされるのか社会行動研究会

誠信書房 2007-09-14
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おすすめ平均 star
star一読しておいて損はない
star自分の気持ちの動きもわかる
starある意味恐怖

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恥ずかしながらやっと読み終わりました。
訳書特有の読みにくい日本語文、しつこい位の例え話、そして450P強のハードカバー単行本。そのどれもが私を遠ざけていた理由ですが、最新作が出たということで丸一日使って読んでみましたが、噂通りの名著でした。
何度も言及していますが、私は接客を仕事としていますので、本書に書いてあるような「心理学」的手法は少なからず実践しています。そのほとんどが「営業・セールス」関係の本からだったり、自分で客観的に考え抜いて編み出したりしていましたが、こんな良い本があったならもっと早く読んでおけば良かったと深く反省。
本当に今更ですが、まだ読んでいない方もいらっしゃることを祈って、ポイントを抜粋。

1.返報性
他者から何かを与えられたら自分も同様に与えるように努めることを要求する。
行為の受け手が将来それに対してお返しをすることを義務づけるので、人は自分が何かを他者に与えてもそれが決して失われるわけではないことを確信できる。

2.コミットメントと一貫性
ほとんどの人には、自分の言葉、信念、態度、行為を一貫したものにしたい、あるいは、他の人にそう見られたいという欲求がある。
コミットメントをしてしまうと、人はそのコミットメントに合致した要請に同意しやすくなる。

3.社会的証明
人がある状況で何を信じるべきか、どのように振る舞うべきかを決めるために使う重要な手段の一つは、他の人びとがそこで何を信じているか、どのように行動しているかを見ることである。他人を模倣することの強力な効果は、子どもでも大人でも見られ、また、購買における意思決定、寄付行為、恐怖心の低減など、多様な行動領域で認められる。

4.好意
人は自分が行為を感じている知人に対してイエスと言う傾向がある。

5.権威
権威者に対する服従は、一種の短絡的な意思決定として、思考が伴わない形で生じてしまう。

6.希少性
人は、機会を失いかけると、その機会をより価値あるものとみなす。

私のような客商売や営業をやっている方なら人間の心理を勉強するための本として、目を通しておくべきでしょう。でも本当に読むべき対象者は、だまそうとする人間にだまされないようにすべき一般消費者かもしれませんね。
もう一度時間を作って読んでおく本。

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