たった1%の賃下げが99%を幸せにする 城繁幸

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東洋経済新報社 2009-03-27
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先日記事にした『若者はなぜ3年で辞めるのか?』と基本的な内容は一緒。もちろん出版時期の違いにより時代背景も多少変わっていますが、やはり著者の主張には変わりありません。悪い意味ではなくね。
年功序列」「終身雇用」「成果主義」「非正規社員」などがキーワードとなりますが、私が今回気になったのは、「メンタルトラブル」という言葉。つまり「うつ」である。

ある企業において、うつ病などのメンタルトラブルにより、休職あるいは通院する従業員が1割を超えたというのだ。残業が特別多いということもなく、有給もできるだけ消化させている。社会保険労務士も経営者もさっぱり原因がわからず、困惑しきっているという。

私が記憶する限り「うつ」というと、本書に書いてあるとおり「過剰労働によるストレスの結果」や「成果主義によるプレッシャーのため」と報道されている。しかしこの報道はいまいち私の腹の中に落ちなかった。実際私も「うつ」の3歩手前ぐらいまでは経験したことがあるが、決して上記のようなことが原因ではなかった。
しかし今、本書の中にその答えを発見しました。それは、

希望のなさ

である。
年功序列」や「終身雇用」制度が崩れた今、早い段階で社内における「負け」を下される可能性が高くなっている。つまり会社から「役立たず」の烙印を押されるわけだが、その頃(35歳以上)では転職も厳しく、(仕事=生きる)目標がなくなってしまうわけだ。つまり目標もなく働かざるを得ない状態にもっていかされるのである。将来に対する希望などなく、ただひたすら働くのである。
私の場合は、長年目標としていた部署にやっと配属が決まったのに、2つ上の上司の理解が得られなく話は白紙に。その後はやっている仕事に何の意味も見出せなくなり、落ちるところまで落ちてしまって・・・。結果、転職を選択。
「希望」の二文字がいかに重要なのか、今になって実感しました。

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