パチンコ屋に学ぶ経済学 伊達直太+人生戦略会議
パチンコ屋に学ぶ経済学 | |
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パチンコ大好き人間が書いた、パチンコ大好き人間のための、パチンコ屋を舞台とした経済学?の本。
第1話 パチンコ屋で学ぶ経済学
・人のリスク意識をもととした「プロスペクト理論」にすべての答えがあると考えられる。
・「大数の法則」結果として、本来の確立(理論値)に近づく。
・「オポチュニティ・コスト」選択しなかったものの価値に注目してみる。
第2話 打って、勝って見えてくる向こう側
・「勝ち」と「負け」の定義。
・アダム・スミスとデヴィッド・リカードとカール・マルクスの考え。
・「勝ち」を得るために、昨日や一昨日の負けを素直に受け入れ、「我慢」する。我慢=美徳。
第3話 「パチンコは勝てない」の真偽
・マクロで見ると負ける理由が分かる。
・維持コストが安く、小さなものを大量に使ってかせがせる。
・ジョン・メイナード・ケインズとジャン・バティスト・セイの考え。
・「パレートの法則」
・「ロングテールの法則」
・「普及率16%の法則」と「イノベーター理論」
・「キャズム(深いミゾ)」
・「ボーダーライン理論」
第4話 なぜパチンコ屋は駅前に集まるのか
・マーケティングの話。「STP理論」「CRM」「4P」
・「神の見えざる手」
第5話 5万円負けた客が明日もまた並ぶ理由
・初歩的な集客法。
・日本人は世界一わがままである。
・費用対効果で考える。
・人は、商品そのものを買うのではなく、それがもたらす「なにか=ベネフィット」を求めて買いものをする。
・射幸心
第6話 人を幸せにする「ウソの法則」
・「ついていいウソ」と「悪いウソ」
・「同調行動」
・自由の交換条件としてルールを示し、これを守らせることで秩序を保ち、秩序が客を呼ぶという関係性。
・「控除率」
第7話 経済学と道徳
私はパチンコにはまったく興味がないけれど、周りにいるパチンコ好きの心情を探ろうと思い手にとってみた。
パチンコだけでなく、ギャンブルというのは必ず負ける仕組みになっていて、それを知っているにもかかわらず、夢中にさせる中毒性をもつ。そういう観点から見れば、経営やマーケティング手法として、パチンコ屋の話は参考にはなった。
ただ、「経済学」と謳っている割には、それほど経済の話に特化している内容ではない。しかもパチンコ話としても内容が薄い。端的に言えば、経済とマーケティングとパチンコ屋の話を、「広く浅く」といったところだ。