未来を予見する「5つの法則」 田坂広志

未来を予見する「5つの法則」
未来を予見する「5つの法則」田坂 広志

光文社 2008-09-19
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おすすめ平均 star
star予測はできないが、「大局的な方向」は予見できる
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読み進めていくうちに未来を予見できるようになる恐ろしい本です。
著者は、私が影響を受けた『なぜ、我々はマネジメントの道を歩むのか』の田坂広志さん。今回の本は『なぜ、我々は〜』とはかなり印象が違いますが、それは多才な人物であるという証でしょう。
弁証法(哲学用語)の5つの法則は、ビジネス上かなり役立ちそうです。何せ未来を予見できるんですからね。

第一の法則 「螺旋的プロセス」による発展の法則:世界は、あたかも、螺旋階段を登るように、発展する。
第二の法則 「否定の否定」による発展の法則:現在の「動き」は、必ず、将来、「反転」する。
第三の法則 「量から質への転化」による発展の法則:「量」が、一定の水準を超えると、「質」が、劇的に変化する。
第四の法則 「対立物の相互浸透」による発展の法則:対立し、競っているもの同士は、互いに、似てくる。
第五の法則 「矛盾の止揚」による発展の法則:「矛盾」とは、世界の発展の原動力である。

今やっているビジネスが永遠ではない以上、個人としても会社人としても、来るべきタイミングで動けるように準備しておかなければなりません。
そのために必要とされるのが、未来への方向性を決めるべく術。今を知り、過去を学ぶことによって、未来をある程度予見せねばなりません。弁証法の5つの法則は、そのためにかなり役立つことでしょう。
私の職種は小売業なので、卸業者やメーカーと持ちつ持たれつの仲です。しかし、いつか必ずメーカーが消費者に100%直販する時がやってくると思います。常日頃、その危機感を持って仕事しているのですが、なかなか上層部の方へは伝わらないのが世の常でしょう。
先日ある大手メーカーさんが営業回りに来て、今後そのような方向性で行くのかどうか尋ねてみましたが、「草食系」の会社なので小売りや卸業者さんを潰すようなことはしないと言っていましたが、本音は如何ほどのものか。
どちらにしても、未来を予見できる以上、「個人」と「会社」を守るための行動はしなければなりませんね。
あっ、オレは起業するんだった!

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