自助論 サミュエル・スマイルズ

スマイルズの世界的名著 自助論 知的生きかた文庫
スマイルズの世界的名著 自助論 知的生きかた文庫Samuel Smiles 竹内 均

三笠書房 2002-03
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各方面で話題となっているサミュエル・スマイルズの「自助論」。自助とは、文字通り「他人の力を借りず、自分自身で自分を助ける」こと。つまり、自分の人生は自分の手でしか切り開けないという考え。
もっと若いうちに出会っていたら、人生の質がより深いものになっていただろうと感じます。(ただ、これに限らず良書に出会うといつも思いますが)
そんな時は、中国の諺

木を植えるのに一番いいのは、30年前。次にいいのが、今だ。

を思い出して開き直りますが・・・。私みたいに年寄りになると頭の中がガチガチになって、なかなか変化に対応できないのが世の常。新しい習慣を作るのはまだ苦ではないですが、染み付いた習慣を壊すのは困難極まりないのです。
本書は、これでもかと言うほど歴史上の著名な人物の名言やエピソードが盛り込まれています。「○○論」というタイトルの割にはかたい文章でなく、読書初心者の方でもすんなり読める文体で書かれています。これもひとえに、訳者の竹内均氏のおかげであります。感謝!
それでは、私による私のための名文をメモしておきます。もちろんここに取り上げた以外も、多くの名文がありますので自分で読んでモノにしていただければと思います。他人を頼らず自分で・・・まさしく「自助論」なわけで。

政治とは、国民の考えや行動の反映にすぎない。どんなに高い理想を掲げても国民がそれについていけなければ、政治は国民のレベルにまで引き下げられる。逆に、国民が優秀であれば、いくらひどい政治でもいつしか国民のレベルにまで引き上げられる。つまり、国民全体の質がその国の政治の質を決定するのだ。

「どんな仕事でも、それを好きになるよう心がけて自分自身を慣らしていこう。そのほうが、現在の境遇に不満をぶつけたり自分にはもっと力があるなどと不遜な考えを持つより、よほど人間らしいではないか」(シドニー・スミス)

「目の前には手も触れられていない真理の大海原が横たわっているが、私はその浜辺で貝がらを拾い集めているにすぎない」(ニュートン

「考えたことや見聞きしたことを書き留めるのは、商人が棚卸しをするのと同じだ。それをしないと、自分の店に何が置かれていて何が足りないのか、さっぱりわからないじゃないか」(ジョン・ハンター)

失われた富は勤勉によって元通りにできるかもしれない。失われた知識は勉学によって補充でき、失われた健康は節制や薬で取り戻せるかもしれない。だが、失われた時間だけは永遠に戻ってはこないのだ。

「休息なんて、あの世に行けば誰でもできるではないか」(アルノー

真の人格者であるかどうかを計るものさしはたくさんある。中でもまちがいのない方法は、その人間が目下の者にどうふるまうかを見ることだ。

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